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2013年3月28日木曜日

倫理憲章、就活スタートは4年生の4月へ移行?について

これは、この後予測される事と、裏の動きをちゃんと伝えたほうがいいな、と思う記事があった。
またFacebookをみている限り、報道をかなり誤解・曲解している学生も多数見られたので。

就活 4年生4月解禁 政府、経団連に憲章改定要請へ(産経新聞) - Y!ニュース

要は、『経団連に会員として登録している企業は採用活動を更に後ろ倒しにしましょう。会社説明会や会社訪問は4年生の4月からにしましょう(現在の倫理憲章では3年の12月から)。』という政府から経団連へのお願いのこと。決まったわけではありません。

※経団連に登録している企業一覧はこちら

クドいですが、実際にこれらの適用を平成27年入社組、つまり2015年入社組に求めている、という段階で決定ではない。←ここを誤解している学生が多い。


■実際に要請を受け入れた場合
この要請を経団連が正式に受けるとどういったことが起きるか、ここは過去起きたことから類推してみる。

【正直者の多くの学生】
・就職活動は4年生の4月からと認識する。それまでは勉強にアルバイトにその他の活動に集中。結果、一般的な就活の繁忙期が4-7月になる。

【就職サイト】
・多くの就職サイトのオープンも4年生の4月になる。今まで12月1日に落ちていた就職サイトは、4月1日に落ちるようになる。

【企業】
・就職サイトのオープンが4月になるため、実質会社説明会の募集が4月日程以降になり、採用活動がそれにあわせて開始。経団連会員企業の『内々定』は8月となり、『正式内定』は今まで通り10月となる。(余談だが、正式内定後、内定者に対して正当な理由のない内定取り消しを行うと、企業が罰せられる)


上記が就活を取り巻く本流に。
だが、実際は次のような隠れたやり取りが発生している。

【優秀層と呼ばれる学生】
・先輩社会人や、知り合いや、インターンシップなどを通じて、特に早い学生は3年生前期から大手・ベンチャーを問わず企業接点を持つ。その過程で、能力や人柄を気に入られると囲い込みをされる。囲い込みをされた学生は、選考が有利に進む。特に着実に接点を持てるインターンシップと、OB/OG訪問(これは有名大学を中心になるが。)の価値があがる。

【一部の企業】
・会社の様々なリソースを投入して、早期に活動する学生に接点を持とうとする。それは市場で生き残るために、他社に優秀な人材を採られる前に採りたいからである。結果、今までと同じようにインターンシップは実施される。
※就活本番期が過去の3年10月スタートであろうと、現在の3年12月スタートであろうと、今回要望の出た4年4月スタートであろうと、正式な解禁の前に、早期接点を持った学生たちの中に、内定を出す目星をつけている事もある。(柔らかく書いていますが、事実です)
・3年生中に内々定を出す企業もそれなりに存在する。優秀な学生は囲い込む。


■結論
就活で成果が出る子は、自ら企業接点を作れる構造は残るため就活の動きは例年と大差ない。
一方、倫理憲章を鵜呑みにする学生はその期間分(実質5ヶ月)成長機会を失っているため、成果につながりにくくなる。


■感想
大事なのは就活の開始の時期をずらすのではなくて、企業に『優秀だと思ってもらえる学生』を増やすことだと思う。 その役目を担うのが大学。だが、日本の多くの大学は定員割れを防ぐ事と、就職支援に精一杯であり、本質的な『優秀人材の排出』は劇的に且つ柔軟に世の中の市場と戦えるレベルに向上されているのか??? ということ。

少なくともボクは、多くの大学はそうなっているとは思っていないので、起業し自分で学生教育事業をやっているわけです。


そんなところで。もっと話聞きたいぜ、という人は毎週末のbarなり、FOR LIFEなりへお越しください。ではでは。

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